女性特有の症状とアロマセラピー~長谷川桜子

生理痛にはこうして

生理痛や不快感はアロマで軽くできる

女性は、その生涯の大部分にわたって毎月出血するようにつくられているのですから、生理というものは、なおさなければならない病気などではありません。しかし、その生理に伴う痛みと不快感は、アロマセラピーでかるくすることができます。

生理痛にはクラリセージ油

痛みを感じるのは、生理がはじまった最初の日だけという人もいるでしょうし、不快感があまりにひどくて一両日は寝こまなくてはならなくなる人もいるでしょう。私の場合、毎月の痛みに驚くほどよく効いてくれるのはクラリセージ油です。生理がはじまったとき、その痛みがもっともひどくなった場合に少量の蜂蜜湯にこの精油を2滴だけ入れて飲みますが、それから2~3時間してもう一度これを内用することがときどきあります。でも、ふつうは1回だけで十分です。クラリセージ油は、ホルモンを調整する働きがあります。そのために、しばらくの間、生理痛をまったく感じなくなるのです。私の場合がまさにそうでした。それだけで、痛みどめは必要なくなるのです。クラリセージ油はまた、ふつう月経といっしょに訪れる重苦しい「抑うつ」的な感情を明るく高めてくれることもします。

ティーンエージのころ、私は生理のたびにおなかがひどく痙攣し、背痛がして苦しい思いをしました。頼りになるものとしては、鎮痛剤の錠剤や、カイロや湯たんぽしかありませんでした。ティーンエイジャーのとき、私がクラリセージ油のことを知っていさえしたら、生理がもっとずっと耐えやすかったのにとつくづく思うのです!

生理痛に効果があるマッサージオイル

クラリセージ油を15滴から20滴ほど、50ミリリットルのキャリアオイルに加えてできあがりです。

生理の前の緊張には

女性の多くは、生理のはじまる2~3日前から緊張し、いらいらするものです。私もこんなとき、まったく理屈にあわないばかばかしい行いをした経験があり、ひどく傷つきやすくなって、ほんのちょっとしたことで泣いてしまうのです。

生理前に有効なアロマ

この時期には、クラリセージ油、イランイラン油、ラベンダー油が有効です。精油類はおふろに入れてもけっこうですし、何かの熱源の上に精油を2~3滴おいて、へやの空気のなかにそれを蒸散させてもよいのです。レモングラス油は強力で、香りがつんとしますが、私は自分が感情的に不安定なこうした日々にレモングラス浴をすると、自分の感情を強められることがわかりました。

持ち歩くだけでも効果あり

沐浴が行えなければ、私はこの精油をティッシュペーパーに2~3滴落として、それを身近な、嗅げるところにつけてもち歩きます。バラ油は心を鎮め、感情をいやす力がありますので、これも数日の間、香水として身につけることができます。

水分が滞留したときには

利尿作用のある野菜をとろう

私たちの体が老廃液を排出する能力は、私たちの腎臓とリンパ系の機能が健やかに働くかどうかで大きくきまってきます。月のうち、水分の滞留が目に見えてきた日々には(ジーンズがはけなくなったり、スカートのボタンをはずさなければならなくなったりしたときです)、利尿作用のあるものをとれば、快適な状態に戻るのを助けてくれます。食物には利尿特性のあるものがたくさんあります。ことに野菜がそうです。ですから、この時期には健やかな食生活をすることが賢明です。

アロマではジュニパー油

精油のうちで利尿剤として最高の働きをするのはジュニパー油ではないかと思います。これは沐浴で使用することもできますし、蜂蜜湯に1滴落として内用してもよいのです。体液の滞留が重大な状態になってきたときは、リンパ系の機能に障害があることを示している場合があります。そんなときには、資格のある芳香療法家にマッサージしてもらうことをおすすめします。