おすすめハーブティー(長谷川桜子)

ハーブティーと薬理効果

ハーブティーの飲み方

ハーブティーは、今では世界中で嗜好飲料として飲まれるようになりましたが、もともとはヨーロッパにおいて、治療を目的として4000年も前から利用されていたことが知られています。

ドライハーブとフレッシュハーブ

ハーブティーの飲み方には、ドライハーブとフレッシュハーブの2つの方法があります。

フレッシュハーブティーは、自宅の庭やプランターでハーブを育てている人なら、ちょっとハサミで切ってきて熱湯を注ぐだけで飲むことができますので、お客様のおもてなしにもお洒落で便利です。しかしフレッシュハーブにお湯をかけただけの方法では、あくが出てしまったり、養分が十分に出なかったり、時には農薬の危険性の問題などがあり、メディカル(薬用)ハーブティーとしてはあまりおすすめできません。ですから、ここで述べるハーブティーは、ドライハーブを用いたものに限らせていただきます。

ハーブティーの効能
すべてのハーブが持つ抗酸化作用

ハーブティーの効能としてまず注目されるのは、すべてのハーブが共通してもつ抗酸化作用です。

ハーブティーはカフェインレス

そして、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、緑茶、コーラなど、私たちがふだん飲んでいるほとんどすべての飲み物には、神経を興奮させる作用の強いカフェインが含まれていますが、ハーブティーにはカフェインが一切含まれていません。それどころか、ビタミンCや鉄分などのミネラルを多く含んでいるために、美容にはいいし、夜寝る前に飲んでも頭が冴えてしまって眠れないということもありません。その上、ハーブティーには、内服による薬理効果だけでなく、香りの吸入によるアロマセラピー効果もあるということも忘れてはいけません。

飲み方はふつうのお茶とほぼ同じ

飲み方は、ふつうのお茶とほぼ同じです。夜寝る前は鎮静作用のあるカモミールティーを少しさましてくつろぎながら、そして朝は気分をすっきりさせてくれるペパーミントティーを熱いうちに飲むようにするといいでしょう。

代表的なハーブティーの薬理効果を簡単にあげておきます。

ハーブティーの薬理効果
ラベンダーティー

鎮静効果があり、胃の消化を助けるので食欲が増します。風邪や気管支炎などの呼吸器系の疾患に効果があります。

ローズマリーティー

心身の疲労を取り除き、胃を丈夫にし、食欲を増してくれます。更年期障害や生理痛にも効果があり、記憶力や集中力の低下にも効果的です。

カモミールティー

鎮静作用にすぐれています。熱を下げたり、体内の毒素を取り除く作用もあります。不眠やストレス性の胃腸障害を解消してくれます。

ペパーミントティー

頭をすっきりさせ、集中力を増す効果があります。鎮痛作用、発汗を促す作用があります。食べ過ぎや胃のもたれなどにも効きます。

ローズヒップティー

フルーツ系のハーブティーで、ビタミンCを多く含んでいます。疲労回復や便秘によく効きます。生理痛や生理不順を癒す作用があります。

ジャスミンティー

鎮静作用にすぐれる反面、うつ状態を高揚させてくれる効果もあります。女性の生理を正常にし、生殖機能を促進させる働きがあります。

レモングラスティー

心身の疲労を取り除き、食欲を増してくれます。消化器系や中枢神経系の機能を正常に保つ作用があります。

タイムティー

発汗作用にすぐれています。風邪や気管支炎、胃痛にも効果があります。

フェンネルティー

内臓機能の正常化を促します。とくに胃の状態をよくしてくれます。

ラズベリーティー

心をとても落ち着かせてくれる効果があります。妊婦のかたは出産2週間ほど前から1日2杯から3杯飲用すると、出産を楽にしてくれます。

ハーブをブレンドすることによって薬理効果が上がる

このほかにもさまざまなハーブティーがありますが、ハーブティーは精油と同じようにブレンドすることによって薬理効果があがり、味覚的にもおいしくなりますので、ドライハーブをブレンドして自分の好きな味や香りを作ってみてください。