口や鼻の不調に効くアロマ~長谷川桜子

口や鼻の不快感の改善に

口のなかの潰瘍
潰瘍がなおるまでは、あまい食物をとらない

口のなかの潰瘍は、体がバテているときや、砂糖がたくさん入った食物を食べすぎたときにおこるのがふつうです。私の場合、クリスマスは、自分が口内潰瘍になってしまったとよく気がつくときです。どうしても、こってりとあまい食物に目がなくなってしまうからです。口のなかに潰瘍ができたかどうかはすぐにわかります。何かあまいものを口に入れると、潰瘍が痛みだすからです。ですから、まず第一に行うのは、その潰瘍がなおるまで食生活からあまい食物を排除することです。

没薬油、ティートリー油がよく効く

没薬油、またはティートリー油は、口内の潰瘍をなおすのにとてもよく効く精油です。私としては、没薬油を使用するのが好きです。この精油を綿棒の先につけ、それを潰瘍のところにあてます。でも、没薬油の味とにおいがひどくいやだと思う人もたくさんいます。そういう人びとには、ティートリー油のほうがむいているでしょう。没薬油もティートリー油も手に入らないとか、このどちらも気に入らないとかというときには、ラベンダー油も非常に効果があります。どの精油を選ぶにしても、それを潰瘍に最初につけたときにはかるくつんとしみますが、不快な感じはすぐに消えていきます。1日に2~3回、この治療をしますと、口のなかの潰瘍は1日で、長くても2日で消えてしまいます。

吐息を爽やかに

息の不快感はいろいろな原因でおこります。薬味をきかせたもの、濃い味のものを食べたときにもそうなるでしょう。忙しくて食事もとれず、コーヒーを一ぱい飲んだだけというときにも口がにおうでしょう。心配ごとをずっとかかえているとき、病気のとき、便秘しているとき、何かを控えて神経質になっているとき、こうした場合には、私たちはいっそう自分の口のにおいを意識するようになるものです。

マウスウォッシュには殺菌力のある精油を

マウスウォッシュとマウススプレーはたくさん市販されていますが、みんな共通していえるのは、どれも自然のものではないということです。マウスウォッシュは、あとでのべる肌のためのフローラルウォーターと同じやりかたでつくることができますが、マウスウォッシュのほうはそれよりも精油分が濃いものにすることができる点でちがっています。マウスウォッシュの場合は、その味がこころよく、また殺菌力があるいくつかの精油を用いることができます。

これらの精油は、それぞれを単独で使用してもけっこうですし、2~3種類を組みあわせて使うこともできます。こうした精油には、ペパーミント油、バジル油、レモン油、ラベンダー油、クラリセージ油、ティートリー油、ベルガモット油、バラ油があげられます。この芳香のあるマウスウォッシュは、しっかりと栓ができるびんに入れて暗いところにおけば、数週間もちます。

マウスウォッシュのつくりかた

(1)
ペパーミント油 1滴
レモン油 1滴
これらの精油をいっしょに200ミリリットルの水に加え、その水をびんに入れてよくシェイクして下さい。純粋な水を使い、しっかりとキャップをしておけば、このうがい薬は5~6週間はもちます。

(2)
ペパーミント油 1滴
レモン油 1滴
クラリセージ油 1滴
これらの精油を100ミリリットルの水に加えます。

(3)
バラ油 1滴
ベルガモット油 1滴
これらの精油を100ミリリットルの水に加えます。

(4)
ティートリー油 1滴
ラベンダー油 1滴
これらの精油を100ミリリットルの水に加えます。

(5)
バジル油 1滴
レモン油 1滴
これらの精油を100ミリリットルの水に加えます。

消化不良には
はやく効くのはペパーミント油

消化不良で気分が悪いとき、とてもはやく効いてくれるのはペパーミント油で、これを1滴、砂糖か蜂蜜湯に落として内用して下さい。私は、温かい蜂蜜湯のほうがペパーミント油の効果をいっそうはやくあげることに気がつきました。このほうが精油がはやく血流にとどくためです。鼓脹はフェンネル油でなおせます。このときも、同じように砂糖または蜂蜜湯にこの精油を落として内用すればよいのです。蜂蜜湯は、小さいグラス1ぱい分のお湯に小さじ半ばいの蜂蜜を入れてよくかきまわせばできあがりです。

消化不良の薬

ペパーミント油 1滴
蜂蜜 小さじ2分の1ぱい
熱湯 2分の1カップ分
コップのなかに蜂蜜を入れ、熱湯をそそぎ、精油を落としてよくまぜ、この蜂蜜湯を小さじで少しずつすすります。

鼻血がでたら
ラベンダー油がこどもにはよい薬となる

鼻血をだすと、自分の血を見た幼児はひどくおびえるのがふつうで、ヒステリックにさえなることがときどきあるものです。こんなときには、ラベンダー油がこどもにはよい薬になります。冷水を張った小さいボウルにラベンダー油を1~2滴落とし、その水のなかにハンカチをいれてしぼって、それを鼻梁の上にあてます。こうしますと、鼻血は非常にはやくとまりますし、またラベンダー油には鎮静作用がありますので、こどもは間もなく落ちつきをとり戻します。あなたが車で外出したときなどには、ティッシュペーパーのすみにラベンダー油を1滴つけて、それをそっと血のでているほうの鼻孔にさしこんで下さい。

耳が痛むとき
耳の痛みにもラベンダー油を

こどものころ、私はこの耳痛にとくに苦しみました。私はこれに何度となく悩まされたようで、塩水の湿布をしたり、ヒマシ油にひたした脱脂綿を耳に入れたり、アスピリンを服用したりしたものですが、どれもあまり効いてはくれませんでした。あのころ、母がラベンダー油のことを知っていてくれたら、どんなによかったかと思います。小さな脱脂綿にこの精油を1滴しみこませ、それをそうっと外耳に挿入しますと、驚くほど効きめがあります。治癒力のある精油の蒸気が耳の内部にまで入っていって、痛みをとめてくれるのです。頸部の骨の不全脱臼やエネルギーの閉塞のせいで耳痛が生じる場合があります。こうしたときには、鍼治療やカイロプラクティックやそのほかの手技だけが効果を示す根本的治療が必要です。